手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

いまが大切

 この年の最期の面接で、それまで宗教のことを馬鹿にしていた大橋が、こんな言葉を残していったと渡邉の日誌にはある。
「先生さん、今、起きていることはすべて自分がしたことに原因があるんでしたね。親鸞さんの〝平成業成〟は、今が大切ということでしたね。今を生きるのも大変だけど、人間、明日の天気予報はわからぬけれど、今日の天気は分かる、これが浄土真宗の教えですね」
「そうです、そうですとも!〝ただ今、ただ今〟と今を生きていけばよいのです。大橋さん、どうかよいお年をお迎えくださいよ!」
 大橋は小さな笑みで渡邊に応え、部屋から出ていった。初めて見た笑顔だった。
教戒師 堀川恵子 講談社 P171より】



生死は表裏一体です。
このいま、生かされていることの不思議さを感じます。
浄土真宗は、いま、の教えです。
話は変わりますが、
この「教戒師(きょうかいし)」で紹介されている、渡邉普相 師は、半世紀にわたって死刑囚の教誨を務めた浄土真宗本願寺派の僧侶です。
いろいろな意味で考えさせられる内容です。関心がある方は、是非、読んで頂きたい、と思います。
おかげさまで 今日も 南無阿弥陀仏



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