手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

真と偽

以前、加藤唐九郎の焼物の偽物の記事が、新聞紙上をにぎわせていました。専門家でもだまされるほど、本物とそっくりの偽物だったそうです。世の中には手の裏表のように本物もあれば偽物もあるのが常ともいえます。ところで、私たちは、本物と偽物とを峻別す…

生きる意味

高松信英先生が、心理学のマンガの本から次のような興味ある話を紹介しておられました。 中三の男の子が、お母さんに「どうして一流高校へ行くのか」と尋ねた。お母さんは「一流大学に入るために決まっているでしょう」と答えた。また、子どもが「なぜ一流大…

本物が際立ち鮮明になる

1980年代に宗教史研究を始めた我々は、網野善彦による網野史学の影響を受けた方法で研究を行うようになりました。 網野先生は、おそらく日本で初めて偽文書を駆使した歴史研究を行った方です。それ以前は、歴史学において偽文書は「危ない」史料であると…

人生の分かれ目

人生にさまざまな障碍(しょうがい)と挫折はつきものである。この世に生まれてきたかぎり、労と病と死と、愛するものとの別離と、憎しみあうものとの出会いを避けて通ることはできない。誰しも平穏無事な先活を願わない者はないが、平穏無事に生きられるよ…

心は明るい

蓮如さまは、教えられた。「『私は、阿弥陀如来の明るい眼にめぐりあったから(南無阿弥陀仏のはたらきに気付かされたから)もう阿弥陀如来に助けられた者だ』と言うのは、この世で悟りを開いて仏になるという、偉い人の悟りの仏教とまぎらわしいからよくな…