手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「すでに成立しているもの」と「私」

私が知ろうが知るまいが、万有引力の法則はすでに成立しています。ですので、その法則を作り出すとはいいません。「明らかになった」という表現が適切です。 南無阿弥陀仏のはたらきも同じです。すでに南無阿弥陀仏のはたらきの中で生活している私は、そのは…

善魔

仏教辞典には、自己の善根(ぜんこん)に執着することを「善根魔(ぜんごんま)」となっていますから、「われこそ善事をなせり」という思い上がりを「善魔」というのでしょう。それだけに、悪魔には誰しも警戒しますが、この善魔には気づかないようでありま…

如来さまの出番

京都の西陣の早川一光先生は、 「病人が死ぬのがこわいといえば医者はどうにもならん、これはお坊さんの出番だ」 とおっしゃっていましたが、それをもっと正確にいえば、お坊さんよりも如来さまの出番なのであります。そしてもっと大事なことは、死ぬのがこ…

玉ねぎ

玉ねぎって、おもしろい野菜です。 どれだけ剥いていっても、中に種があるわけでもなく、目に見える核があるわけでもなく、後にはなにも残りません。いうならば、丸ごと玉ねぎ、です。 「南無阿弥陀仏」もなんかそんな感じですね。うまく表現できませんが(…

勇みの念仏

東京駅から築地本願寺までタクシーに乗車したときの出来事です。 乗車してから、ずう〜と「なもあみだぶつ なもあみだぶつ」とお念仏を称えているものですから、運転手さんに「お客さん、縁起が悪いのでやめてください」といわれました。 【加藤幸子 師(専…

お育て

なもあみだぶつで 今があります。 なもあみだぶつで 安心があります。 なもあみだぶつで 一生青春! 育ち盛りの我らです。 【加藤幸子 師(専念寺:三重県津市) 平成30年 年賀状より】 元気漲るお言葉です! 加藤先生とは、築地本願寺の常例布教(平成2…

選民思想

選民思想の大きな弊害の出来事として第一次世界大戦にみることができます。下記、抜粋(小学館:日本大百科全書)です。 『 選民思想は、20世紀に入って、とくに第一次世界大戦後のイタリア、ドイツ、日本における経済的・政治的危機状況のなかで、ナショナ…

元日の念仏

【現代語訳】 勧修寺村の道徳が、明応二年(一四九三)正月一日に、蓮如上人のところに年頭の挨拶に来られたとき、蓮如上人は仰せになりました。「道徳は何歳(いくつ)になられたか。道徳よ、念仏申されよ。その念仏に自力と他力とがあって、自力の念仏とい…