手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

死について考える

結局のところ、「死」こそが、人間にとっての最大の謎であり、したがって、また魅惑なのだ。少なくとも私は、そうである。言葉と論理、すなわちすべての思考と感覚が、そこへと収斂(しゅうれん)し断絶し、再びそこから発出してくる力の契機としての「死」…

生きていることの不思議

そもそも私たちは、自分の決断で生まれたわけではなく、自分の決断で死ぬのでもない、生まれて死ぬという、人生のこの根本的な事態において、私たちの意志は全然関与していない。気がついたら、どういうわけだか、こういう事態にさらされていたわけです。 こ…

今まさに聞いている

虫の夜の 星空に浮く 地球かな 大峯 あきら この感じですね。秋は空気も澄んでくるから、ちょっと山の中に行けば、満天の星が眺められます。虫たちの大合唱を聴きながら、頭上の星々を見上げれば、当然この感じになっていくはずです。 この句が面白いのは、…

コップの水

人生をコップの水の量で喩えることがあります。コップ半分の水を、まだ半分もある、と捉えるか、もう半分しかない、と捉えるか、捉え方一つで、その意味合いは全く違ってきます。生死問題を考えるのであれば、後者(水は、もう半分しかない)になるでしょう…