手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

時間へのとらわれからの解放

国立長寿医療研究センター総長だった大島伸一郎氏のインタビュー記事に「高齢者医療では客観的な事実や統計に基づいた医療の確立はもちろんですが、それ以上に人間的な側面からのアプローチが求められます。人生ではっきりしているのは『自分の意思で生まれ…

忘れもの

三木郡田中村森山勝次郎と富田村およしと同道にて、高松の別院に参詣し途中にて、庄松いわく、さあ、しもうた忘れものをいたした。勝次郎いわく、何を忘れた。庄松いわく、信心をわすれた、と申す言葉とともに、南無阿弥陀仏と申し候。 【妙好人 庄松ありの…

何のための健康で長生きなのか

「健康で長生き」これを医療は目的にしているのですが、何のための健康なのか、何のための長生きなのか。医療からはどういうかと言ったら、「それは、プライベートのことなので、医師が関わることではありません。私たちは、健康で長生きを支えるだけです。…

仏さまの心

別な言い方をすれば、信心の世界には「私」はないということです。蓮如上人は、「仏法は無我にて候」と言っておられます。無我は無我無想の心境ではありません。心を空っぽにするなどということはできませんが、ひるがえすことはできます。阿弥陀さまは第十…

命がある間に (このいま)

人間にはどうしても考えなければならないことがたった一つあるわけです。命がある間に、そのことに思いを致さなければなりません。私を無視したとか、悪口を言ったとか、どうでもよいことを考えていることが多いのではないでしょうか。如来さまに救われてい…

およびごえ

宗祖(親鸞聖人)の示されるお救いは、頂く信であります。そしてその頂く信とは、名号受領のことであります。すなわち、私の救いのはたらきである名号が与えられるのです。しかも名号を頂くということは、名号のいわれを聞き、名号の妙用が私の心の上に活現…

先入観

意識を支配する先入観 急な勾配の坂道で、重い荷車を引っぱり上げようとしている人がいる。もう一人がうしろからその荷車を押し上げるのを手伝っている。前で車を引いている人に、「うしろで車を押しているのは息子さんですか」ときくと、「そうです」と答え…