手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

エビデンスは南無阿弥陀仏

【原文】
同仰られ候。凡夫往生、ただたのむ一念にて仏にならぬ事あらば、いかなる御誓言をも仰らるべき。証拠は南无阿弥陀仏なり、十方の諸仏、証人にて候。
蓮如上人御一代聞書 八五】


【現代語】
実如上人は、「凡夫の往生は、ただ阿弥陀如来におまかせする信心一つでたしかに定まる。もし信心一つで仏になれないというのなら、わたしはどのような誓いをたててもよい。このことの証拠は、南無阿弥陀仏の六字の名号である。すべての世界の仏がたがその証人である」と仰せになりました。



煩悩を断ち切ることができないわたしが、阿弥陀さまの浄土に往生させて頂くには、阿弥陀さまの南無阿弥陀仏のおはたらきに気付かせて頂く以外にはありません。
この今も、南無阿弥陀仏のおはたらきが届いている証拠は、わたしの口から溢れ出る南無阿弥陀仏のお念仏であります。
まことに有難いことであります。ナムアミダブツ。


実如上人(1458〜1525)
本願寺第9代宗主。
蓮如上人の第8子(第5男)。蓮如上人の長男 順如上人が継職を辞退したため、応仁2年(1468)11歳で譲状を受けた。延徳元年(1489)蓮如上人が隠退した跡をうけて、32歳で第9代宗主となられた。父 蓮如上人の残した御文章によって教化を進め、その教えを実直に守られた。また、長男 円如上人の協力をえて、御文章を五帖八十通に整理し教義の確立につとめ、一門一家の制を定めるなど教団体制の整理にも尽力された。
蓮如上人御一代聞書(現代語版) 本願寺 より】