手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

信心 (その3)

信心こそは金剛の心である。
しかしながらこれは、私の信心だけはどんなことがあってもくずれませんと、自分で保証しているような心ではありません。
一定の目標に向かって眼をつり上げて進む、そういう心ではない。そんな心は長続きしないのです。
弓でも張り詰めておりますと、切れてしまいます。信心はそういう非常時の心ではなく、どこまでも平生の普段着の心のことを言うのです。
どうしてそんなリラックスした普段着で安心しておれるかというと、如来さまの心によって私の心が占領されてしまうからです。
そういう意味の金剛心が信心において与えられるということを言われたのです。
【浄土の哲学 高僧和讃を読む・上  大峯 顯 本願寺出版社 p209より】