手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

気づく

阿弥陀さまは、私が信じる前に成仏されて、「お前の往生は名号成就によって解決したから、どうかそれに気づいて私の名を呼んでくれ」と言っておられるのです。この気づくということが、浄土真宗の信心の特色です。阿弥陀さまの喚び声を聞くというのはどういうことか。自分の我を捨てるということです。自分というものがまずあって、その自分が阿弥陀さまの喚び声を聞くのではありません。「我信ず」の「我」が取り去られたことが、浄土真宗の信心です。それは、私たちの力によって起こるということではなく、阿弥陀さまの願力から自然に起こります。だから他力の信心の人には、煩悩はあっても我はありません。「仏法には無我にて候ふ」(『蓮如上人御一代記聞書』第一六〇条、『註釈版聖典』一二八二頁)と蓮如上人が言われるとおりです。
【永遠と今 浄土和讃を読む 上 大峯 顯 本願寺出版 P40,P41より】



先月、シリーズ「三帖和讃講義」(全6巻予定)の第5巻目が発売されました。
大峯先生のご著書はオススメです。非常に分かり易く、共感するところが多々あります。
「浄土真宗の信心」について非常に分かり易く紹介されています。