手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

優先順位

譬えていえば、ある町へ行くと、お城があって大変高い石垣がある。お城へ登って外を見て、
「ああ、いい景色」
といえばそれでよろしい
。下へ行ってから石垣を見て、
「まあ高い石垣。よく組んだもの」
と、暇があるから、この石垣の組み方を見てみようではないか。それがお聴聞。お聖教の勉強。上に立って、いい景色を眺めさえすればよろしい。だけども、暇があるから、よくもこんな石垣を組んだものだとその石垣の組み方を調べてみては、
「ようこそ、ようこそ」
というわけです。調べなくとも、景色に変りはない。石垣がどう積んであるかと研究しようがしまいが、石垣の上からの景色に変りはさらさらない。ないけれども、石垣を研究してみればみるほど、
「ようこそ、ようこそ」
とご恩が知らされる。
【佛力を談ず 深川倫雄 和上 講話集P117〜P118 永田文昌堂 より】



まずは、「南無阿弥陀仏の身にさせて頂く」ことが肝心です。
「ああ、いい景色」といえばそれでよろしい → 「なむあみだぶつ」とお念仏を称えさせて頂ければそれでよろしい
勿論、この「なむあみだぶつ」は御礼のお念仏です。
つまり、『南無阿弥陀仏のおはたらきに気づかせて頂く』ということです。



        弘前城