手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

人生百年時代 どう生きるか  ※投稿文

 「死はいつか来るものではなく いつでも来るものなの」という言葉を残して、先日この世を旅立ったのは樹木希林さんである。彼女をはじめ、今年も多くの有名人がこの世を去った。このことは、有名人に限ったことではない。朝刊のお悔やみ欄に名前が載らない日はない。しかも、それは老若男女を問わない。そういう現実を真正面から考えることは大事なことではないだろうか。人生百年時代といわれている昨今、いかに自分の人生を終えるか、ということを真剣に考える時間は大切であると思う。
 私の日課のひとつは、生きることについて考える、ことだ。それは、ある人との別れが縁となっている。「人は必ず死ぬ」ということは誰もが頭では分かっているが、実際のところはどうも違うようだ。そのことをうまく表現している諺(ことわざ)がある。「臭い物に蓋をする」がそれである。その臭い物の最たるものが「私は死ぬこと」ではないだろうか。その蓋を開けて、生きることについて真正面から考える時間を大切にしたい。
 私見であるが、人生百年時代といわれている現代、ただ長生きすればそれでよい、とは思わない。私が今生きている意味をじっくり考えその意味を解決する、ことが大事といえよう。「私の人生悔いなし」と笑顔で旅立てる人生にしたい、と思っているこの頃である。