手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

お 金

お金さえあれば人生は大丈夫だと思っている人は、
お金という相対的なものを絶対化しているわけです。
お金があったらその人が死ななくなるかというと、そんなことはない。
お金があったら後生の一大事が安心できるということはありません。
お金は自分が死んだ後の家族の生活に対する不安をなくす、ということはあるでしょう。
けれども、自分自身はお金をおいてひとりぼっちでお棺のなかに入るわけですから、死の不安はお金では解決しません。
そこに、お金がオールマイティではないということが、はっきりしています。
ところが、その相対的なものを絶対化してしまって、お金さえあれば大丈夫という錯覚で、人生を生きている多数の現代人がいるわけです。
【招喚する真理 正像末和讃を読む 下  大峯 顕 本願寺出版社 P71より】