手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

人間の寿命について(蓮如上人)

【原 文】
ことにもつて、この世界のならひは老少不定にして電光朝露のあだなる身なれば、
いまも無常の風きたらんことをばしらぬ体にてすぎゆきて、後生をばかつてねがはず、ただ今生をばいつまでも 生きのびんずるやうにこそおもひはんべれ。
あさましといふもなほおろかなり。
いそぎ今日より弥陀如来の他力本願をたのみ、一向に無量寿仏に帰命して、真実報土の往生をねがひ、称名念仏せしむべきものなり。
浄土真宗聖典(註釈版)1164頁より 御文章 四帖 二より 抜粋】


【現代語訳】
ことにこの世は、誰がいつ死ぬか知れないのが決まりというもので、人の身は稲光や朝の露のように儚いものです。
今すぐにも、無常の風が、目の前に現れるやも知れません。なのに、人びとはこれについて知らぬ顔の様子ですごしていて、み仏のはたらきにより今を生きぬき、永遠の命をいただくことをまったく願うことなく、ただこの一生をいつまでも生きのびられるかのように思っています。
嘆かわしいといっても、なおいい足りません。
急いで、今日から阿弥陀如来の本願のいわれを心得て、ひたすらに無量寿仏(阿弥陀仏)の仰せに従って、真実の浄土への往生を願い、南無阿弥陀仏称名念仏を申してください。
蓮如の手紙 お文・ご文章 現代語訳 浅井成海 監修 P104,P105 人間の寿命について(定命章)より抜粋】


【手品師コメント】
「ただ念仏のみぞまこと」なのです。
阿弥陀さまより南無阿弥陀仏を賜るか否か。大きな分かれ道です。
何人も急がねばなりません。強く感じさせられた一日でした。