手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

解決されてある法を聞く

 私たちが知らないそういう私たちの心の内を、如来さまはとっくの昔から知っていらっ、しゃって、そうして私たちが気がつく前に私たちの根本にある一番大きな不安を私たちの生れて来る前にちゃんと解決して下さっていたのです。このことの不思議をわからせていただくにはどうしても仏法聴聞が必要です。この大問題がすでに解決されてあったということを聴聞するのが浄土真宗であります。
 これを間違うと問題がこれから解決するだろうと思ってしまうのです。これから一生懸命聴聞してありがたい気持ちに成ったら解決するのだと思いがちです。しかし、もしそういうことだったら問題は永遠に解決しません。そうじゃなしに、とっくにその問題は解決されてあったのだということを聞かせていただくことが聴聞です。これは聴聞しないとわかりません。だから、聴聞しない人はついにそのことが解らずに死んでしまうんだと思いますよ。私たちの生れてくる前からお浄土は用意されてあったんだということをとうとう知らないまま淋しく死んでしまう。これを蓮如上人は『御文章』に「むなしく地獄に落ちんことはうたがひなし」とおっしゃったのです。
                        中略
 南無阿弥陀仏のお姿は、私たちにお前の大問題はもうとっくに解決したよとおっしゃっているわけです。そしたら、あのお姿に向かってあらためてどうぞよろしくお願いしますなんて言うのはおかしいじゃないですか。もう解決したとおっしゃっているのですよ。お前の病気の治療はもうすんだと言っておられるのです。貴方の病気はもう大丈夫なおりますと言っているお医者さんに向って、どうぞこれからよろしくおねがいしますと言うのはどう考えてもおかしいでしょう。だから、念仏は御恩報謝のお念仏だと蓮如上人はおっしゃっているのです。わたしの重く長い病気があなたの手によってすでに解決されてあったのに、私はそのことを知らずに今日まで色々悩んでまいりました。でも、今如来さまのおよび声を聞いてそのことがわからせてもらった。だから、如来さまありがとうございます、と言う、これが浄土真宗です。
法蔵菩薩と生命世界 大峯 顕 百華苑 P2~P5より】



聴聞とは?
「とっくにその問題は解決されてあったのだということを聞かせていただくこと」と明快に回答されています。
では、なにを聞かせていただくのか?
『仏願の生起本末』を聞かせていただくのです。
http://d.hatena.ne.jp/tarou310/20110914 (仏願の生起本末を聞く)
南無阿弥陀仏はすでに完成され、ひとりひとりに届けられています。その南無阿弥陀仏のおはたらきに気付かせて頂くか否か、おおきな分かれ道です。
なまんだぶつ なまんだぶつ