手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

この今 

 息をするのが精一杯になった臨終には、もうお念仏しようたってできなくなります。
「お念仏したらいいんでしょ」と言う人がいます。
「一遍でもお念仏したら助かるんでしょ」と言うから、
「そうです。お念仏でかならず助かります」と私は言います。
そうすると、「それじゃ私は死ぬときにします」なんてまた言われますが、死ぬ時するつもりだなんて先送りしないで、今したらどうでしょうか。
今ここでお念仏されたらどうですか。
親鸞聖人は「今」という言葉を好まれます。
聖人の教えの核心は一言で云うと、人間が本当に充実した今、流れ去らない永遠の今に出遇うということなんです。
誓願か 名号か『歎異抄』第十一条 大峯 顕 百華苑 P44,45より】


【手品師コメント】
そのうち、そのうちと思っていたら、いつまでたってもそのうちで終わってしまいます。
そうこうしているうちに、寿命尽きて、再び迷いの世界に逆戻りするのは目にみえています。
この今、阿弥陀さまから南無阿弥陀仏を賜らずして、いつ賜らせて頂けるのでしょうか?
そのうちではなく、「この今」です。