手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

人生100年時代?!

 

 「人生100年」という言葉を聞いて、あなたは何を思いますか?頭に浮かぶ老後のイメージは人それぞれですが、多くの人は自分の寿命が長くなる気がして、ちょっと元気になるでしょう。

 しかし100歳とはあくまでも平均寿命のことです。おまけに2050年という遠い先を想定した数字にすぎません。(略)

 ところがよく調べてみると、私が100歳まで生きることができる、なんてまったく根拠がないと分かりました。なぜかといえば平均寿命というのは、その年に生まれた赤ん坊が、どれくらい生きるのかという寿命の平均を推測したものです。つまり赤ちゃんの平均「寿命」のことなのです。

 だから100歳というのは、2050年に生まれる赤ちゃんの余命であって、私やみなさんには、あてはまらないということになります。(略)

  前にも述べたように、私は人生100年という言葉にも、毎年1回発表される平均寿命にも、もう惑わされてはいけないと肝に銘じました。その数字の大きさに途方にくれたり、妙にうれしくなったりしたくない。なぜなら、私自身の人生にとって平均寿命も社会の長寿化にも直接には無関係だからです。私が何歳まで生きるのかは誰にも分らない。どんな専門家にも、もちろん自分にも。

 まず自分の「いま」をリアルに見つめることが必要なのであって、「人生100年」というキャッチフレーズに惑わされる必要はないのです。

【この先をどう生きるか  藤原智美 文芸春秋 P12、P13、P20より抜粋】

 

敬老の日(21日)を前に厚生労働省は15日、今年度中に100歳になる人は4万1802人で、過去最多を更新したと発表した。前年度に比べて4797人多く、4万人を超えるのは初めて。平均寿命が延びたことに加え、1920~21年当時の出生数が多いことが要因という。女性は3万6122人と86%を占め、男性は5680人

【読売新聞 2020年9月16日より】

 

日本の総人口数:12,581万人(2020年9月1日現在)

【総務省統計局 ※2020年9月23日公表より】

 

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 日本の総人口(1億2,581万人)の中で、100歳以上(約4.2万人)の割合は、0.03%とかなり少ない結果です。例えば、現在100歳の方において、同級生(学生時代の友人など)は、ほぼ全員亡くなっているでしょう。人生100年時代といわれますが、現状、人生100年を達成できる人はほんの一握りです。とりわけ、男性の100歳以上の割合は女性と比べて、約6分の1とさらに少ないです。

 それはさておきまして、たとえ100歳まで生きたとしても必ず死んでいかねばならない現実があります。死から逃げることはできません。誰もが頭ではわかっていることですが・・・・。

「南無阿弥陀仏」があって本当によかった~、と思う日々です。

おかげさまで 今日も 南無阿弥陀仏

 

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