受ける言葉は形容詞か動詞であって、名詞であってはならない。
【むすび・言葉について30章 中村 稔 青土社 P5より】
「南無阿弥陀仏」視点からみますと、南無阿弥陀仏は単なる単語(名詞)ではありません。南無阿弥陀仏には、はたらきがあります。
梯 實圓 師は、「救われた人の念仏には、苦悩に沈む人間を救うて、生き生きとよみがえらせていく、如来の大悲の力が躍動している」といわれました。つまり、南無阿弥陀仏は(単なる)名詞なんかではなく、形容詞や動詞ということです。南無阿弥陀仏は躍動している、のです。この「躍動している」という言葉は、私の中で、とても印象に残っています。「南無阿弥陀仏」を語る上で、とても分かりやすい表現だと思います。