人情の入らぬ教え禅宗とか天台宗などの聖道門といわれる仏教が 、知恵の宗教 、行の宗教といわれるのに対して 、わたしたちのお念仏の教えは 、慈悲の教え 、情の宗教だといわれております 。それにちがいないのですが 、情の宗教といえば 、何か人間の私情をゆるす教えのようにも思われるのですが 、まったくそうではありません 。親鸞聖人の絶対他力回向といわれる教えでは 、わたしたち凡愚の身はこのままに 、身動きひとつするのも如来の絶対の慈悲のなかで 、人間からの手出しの必要のない 、如来のおんはからいのままにお慈悲を満喫しての人生です 。だから聖人の教えは 、人情のはいる余地のない公明正大な宗教です 。
【歎異抄講話（上） (御堂電子叢書) 寺田 正勝 響流書房より】
ここで、浄土真宗は人情のはいる余地がない公明正大な教えである、といわれています。ですので、阿弥陀さまの救いを、わたしの頭で色々想像したり、計らっても計らい切れるものではありません。
つまり、わたしとしましては、阿弥陀さまにただおまかせ、するしかありませんし、阿弥陀さまにただおまかせするだけでよいということです。ただそれだけのことなのですが、どうしても「わたし大好き人間」がでてきてしまい、阿弥陀さまにただおまかせ、とはなかなかならないようです。
おかげさまで 今日 南無阿弥陀仏
