手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

善人(歎異抄第3条)とは(その2)

 善人(歎異抄第3条)について、「世界大百科事典 第2版(悪人正機)」で分かりやすく説明されています。下記抜粋します。

悪人正機(あくにんしょうき)

浄土真宗の開祖親鸞の教えの特徴をあらわす言葉。悪人こそが阿弥陀仏の救いの主対象であること。ここにいう悪人とは,武士・商人・漁夫など特定の社会階層,あるいは道徳上・法律上の背徳違法者を指すのではない。

宗教的立場,すなわち仏の前に自己を直視するとき,あらゆる自己の行為,さらにはその存在自体すらも悪であるとの認識をいうのである。もともと阿弥陀仏の本願は,あらゆる人を救済の対象とし善悪の差別はない。しかし善人は自己の能力でもってさとりを開こうとするから,仏に全面的に頼る心が薄い。

【世界大百科事典 第2版より】

 

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「善人は自己の能力でもってさとりを開こうとするから,仏に全面的に頼る心が薄い。」とあります。換言しますと、ここでいう善人は、「自分に自信がある人」といえます。ですので、阿弥陀さまに頼らなくても、自分の力でさとりを開けると思っている人のことでした。そういう視点からみますと、この世は「善人さま」だらけですね~。

おかげさまで 今日も 南無阿弥陀仏

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