手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

執着心

 菜種ほど落ちやすいものはない。触っただけでもパラパラ落ちる。その落ちやすい菜種でも莢(さや)がまだ青いうちはいくら唐竿で叩いても落ちん。実が入るとこちらが何もせんでも、ちょっとした風でもパラパラ落ちる。
 心に実の入らしてもらったものは自分の肉体にも、また物にも執着しないのです。執着から離れられんのは実が入っとらん証拠です。そこまでわからせてもらいながら、いつまでたってもその実が入らんので頭が上がらんのです
【北の大地に念仏の華ひらく おとうさんとよばれたひと 林 暁宇 響流書房より】



阿弥陀さまのお育ての中で生活している人生、そのお慈悲のお心を感じさせて頂きたいものです。先人は、「助かってみれば助かることもいらなかった」といわれています。すでに南無阿弥陀仏のはたらきの中で、私が生かされていることを的確に表現された言葉です。
わたしに向くのではなく、阿弥陀さまに真向きにさせて頂きたいものです。わたしの執着心は曲者です。「聴いているうちに、向こうから聞こえてくると」いう先人の言葉があります。阿弥陀さまのお育てに授かって生かされていますので、遅かれ早かれ、南無阿弥陀仏のはたらきに気付かせて頂けます。(その気付きは)いまに越したことにはありません。
おかげさまで 今日も 南無阿弥陀仏