手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

今日の尊さを忘れない

 私どもの宗派では、「仏法には明日はない」とよく言います。人間のいのちは壊れやすく、次の瞬間どうなるかわからないから、明日に延ばさず、今日、話を聞きましょうという戒めです。
 これは、仏教に限らず、日常の生活についても言えることではないでしょうか。
 仕事でも、勉強でも、ほんとうは今日やってしまえばよいものを、面倒だからとつい先送りしてしまうことは誰にでもあります。これは、明日も明後日もいのちが変わりなく続くものと思っているからで、ほんとうは、明日がどうなるか誰もわかりません。事故に遭うかもしれないし、急病になるかもしれない。
 自分のいのちは、遠い人類の祖先から受け継いできて与えられたものです。言い換えれば、自分でつくりだしたものではなく、恵まれたいのちであり、同様に、今日という一日も、今というひとときも、自分でつくりだしたものではなく、自分の外から与えられたもので、かつ二度と来ないものです。
 そう考えれば、せっかく恵まれたものを無駄にせず、今の尊さを大事にしたいと思えるようになるでしょう。
【人生は価値ある一瞬(ひととき) 大谷光真 PHP研究所 P130、P131より】



仏法には明日はない
わたしの命も明日はない(明日も私が生きている保証はありません)
つまり、交わるところは、このいましかない、ということになります。
仕事、勉強を先送りすれば、当然、その結果は容易に想像できます。
では、南無阿弥陀仏のはたらきに気付かせて頂く、ことの先送りはいかがでしょうか。
このいま、を大事にしたいものです。
今日も南無阿弥陀仏