手品師(浄土真宗の教えについて)

「浄土真宗の信心について」を中心に綴ります

南無阿弥陀仏のはたらきに気付かされている人

阿弥陀如来の、はてしの無い、大慈悲(絶対愛)のお呼び声、南無阿弥陀仏に、出会うことが出来、釈迦と弥陀の二尊の、おんこころのままに、いただくことができ、貪欲(とんよく)の波や瞋恚(しんに)の炎が、どんなに強くても、「おはずかしい」とは思って…

疎開中「他力」の境地に(棟方志功)

【東奥日報(地元紙) にちよう文化(1) 令和5年8月6日(日)付より】 寛静さんは、疎開中の棟方について「浄土真宗に出会って、作品を生み出す行為は、阿弥陀さまが棟方さんの体を通して表現しているという境地に至った。人々の生活そのものに『他力』…

死亡率100%

考えてみれば、人間は皆死ぬわけです。生と死のことについて多くの著書のあるドイツ人のデーケン先生という方がおられます。デーケン先生はこういう講演の時にいつも言われます。「皆さん、厚生労働省の統計によれば最近の日本人の死亡率は100%です」と。…

念仏者 棟方志功(むなかたしこう)

東奥日報(地元紙)2023年7月20日(木)付 東奥日報(地元紙)に投稿しました。福光町(現・富山県南砺市)で過ごした棟方志功の足跡をたどりたい、と思っているこの頃です。 下記(青字)は、念仏者(南無阿弥陀のはたらきに気付かされている)と推察される…

仏教とは

ニュートンが見た時に初めてリンゴが落ちたのかというそんなことはないですね。誰も見ていなくてもずっと昔から落ちていたわけです。そういう意味でニュートンは引力の法則を発見したという言い方をします。別に発明したわけでなく、法則自体な昔からあった…

人が真実に気付くとき

開カレツルニ 叩クトハ 柳宗悦 柳宗悦(やなぎむねよし)が晩年に書いた『心偈(こころうた)』のひとつである。「偈(げ)」とは宗教的な歌、いわばゴスペルソングとでも言えようか。原始仏教ではブッダの教えも、リズムをもった詩のかたちで伝えられた。 …

他力(阿弥陀仏の力)

聖道門を捨てて浄土門に帰すという親鸞の宗教体験は、言葉を換えていうと、親鸞は、初めはこの世界で悟りを開こうとしていたわけです。釈尊以降この世界で仏に成ったものは一人もいないとはいえ、やはり比叡山の天台宗の教えでは、基本的にこの世界で仏に成…

名号(南無阿弥陀仏)を聞く

阿弥陀さまは、南無阿弥陀仏という言葉になって私に届き、救いを告げています。ですので、私は、その言葉(南無阿弥陀仏)を聞いて、その言葉(南無阿弥陀仏)に触れると、阿弥陀さまに出遇えます。そのことをしっかりと味わってください。これは、御開山(…

念仏者の生き方 

阿弥陀如来の本願が、信心となってわたしの上に届いているということは、如来の智慧と慈悲が私を内側から導いてくださることを意味していました。信心の行者は、まずこうした尊い徳を頂戴しているものでした。しかし、その徳にふさわしい生き方をするどころ…

お浄土が来てくださる

私たちが迷うのは、本当の言葉を受け入れられないからです。どこかに本当の言葉があると思って、うその言葉に出会っているのが迷いです。本当の言葉は南無阿弥陀仏であり、私が口に称する南無阿弥陀仏は、私の口から出ているけれども、如来さまが私を喚んで…

どこに視点を置くか

人間がお手をしてると思う犬 武蔵野 竹とんぼ いつも、仲畑流万流川柳(毎日新聞)を楽しみにチェックしています。本日(4/21)の秀逸作品です。視点が、人間ではなく、犬というところがポイントで、おもしろいところです。どの視点に立つかで、意味合いがま…

返って混乱を招くことも・・・

意外なほど青年や壮年が入信する、いわゆる新宗教でも、仏教の言葉をはっきりと使っています。実際にオウム真理教などはチベット密教とかキリスト教といったもののいろいろな言葉を交えて、自家薬籠中に仏教の言葉を使います。例えば、「解脱」とか「出家」…

心の豊かさ ※新聞投稿より

「心の豊かさ」の部分を「南無阿弥陀仏」と置き換えていただければ、この手品師ブログのコンセプトに沿った内容になるかと思います。 おかげさまで 今日も 南無阿弥陀仏 読売新聞(青森版)ひろば 令和5年3月31日(金)付より

国民栄誉賞に思う

今回、車いすテニス男子の第一人者である国枝慎吾さんの国民栄誉賞授与が決まりました。パラスポーツ界初の快挙です。多くの人に夢や希望を与えることでしょう。人から人への授与ですが、とてもインパクトがあります。 阿弥陀さまから信心をたまわる(南無阿…

有名人の訃報

当たり前といえば当たり前ですが、人は死にます。毎日のように、有名人の訃報が報道されます。他人の人生を、どうこう言うのは忍びないですが、はたして(彼ら彼女らは)満足して死んでいけたのかなー、と思ったり。 南無阿弥陀仏のはたらきに気付かされた人…

お悔やみ欄 ③

毎朝、新聞に目を通すことから、私の1日が始まります。まずチェックするのは、お悔やみ欄です。同世代の名前が載ることも珍しくなくなりました。それだけ私も歳をとったということです。 最近は、「自分の死」を意識せざるを得えない出来事も増えました。人…

「他力本願」原義で使おう ※新聞投稿

「他力本願」原義で使おう(投書)、が地元紙(東奥日報:青森県)に、掲載されました。 【東奥日報 令和5年2月6日(月)付】 「他力本願(たりきほんがん)」の本来の意味は、 「衆生を救おうとする阿弥陀仏の本願にすがって極楽往生すること」(明鏡国…

「前に生まれん者は後を導き、後に生まれん者は前を訪え」 道綽禅師

前に生まれん者は後を導き、後に生まれん者は前を訪え 「前に生まれた者は後に生きる人を導き、後の世に生きる人は先人の生きた道を問いたずねよ」というこの呼びかけは、中国の道綽(どうしゃく)(562~645)が著した『安楽集』の言葉です。 【大谷大学 教…

他力本願(たりきほんがん)

他力本願 「心配しなくていいですよ、必ず救いますよ!」 本当に有難いお言葉です。 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏

信心の喜びを与える光 ― 歓喜光 ―

【本 文】 慈光(じこう)はるかにかぶらしめ ひかりのいたるところには 法喜(ほうき)をうとぞのべたまふ 大安慰(だいあんに)を帰命(きみょう)せよ (『註釈版聖典』558頁) 【現代語訳】 阿弥陀如来のお慈悲の光明は、われわれとははるかに隔たった境…

元日の念仏(御一代記聞書 第一条)

【現代語訳】 勧修寺の道徳が、明応二年(1493)正月1日に、蓮如上人のところに年頭の挨拶に来られたとき、蓮如上人は仰せになりました。「道徳は何歳(いくつ)になられたか。道徳よ、念仏申されよ。その念仏に自力と他力があって、自力の念仏というのは、…

南無阿弥陀仏につつまれて

今年も、楽しいこと、悲しいこと、つらいこと、たくさんありました。そんな中、南無阿弥陀仏がある生活とそうでない生活とでは雲泥の差です。ホント、南無阿弥陀仏があってよかったなぁーと、しみじみ思うのです。いつ死んでも悔いのない人生(生きてよし死…

命は個人のものではない

命は宇宙から与えられたものであり、私たちが所有権を主張できるものではありません。土地や財産はそうかもしれませんが、命だけは、私に所有権がないのです。命は不思議きわまるいただきものです。そこに生命の尊厳の最深の根源があるのです。これは、宗教…

若くても死にます

最初は死がなかったような我々が、いつか年とって死がやってくるという、そういうことじゃないんです。若くても死ぬんですからね。八十歳以上になったら死ぬということだったら、それは死への存在じゃない。二十歳でも死にます。一歳だって死にます。交通事…

「私の生死問題」について考えるきっかけとなった出来事

夜寝ていると、障子越しに彼が現れた。悲しんでいるのでもなく、かといって笑っているのでもない表情でこちらをジィッと見ている。最後の別れに来てくれたのだろうか。 今から思えば、夢を見ていたのかもしれないが、その彼の表情は40年経った今でも鮮明に…

とても身近な阿弥陀さま

子の母をおもふがごとくにて 衆生仏(しゅじょうぶつ)を憶(おく)すれば 現前当来(げんぜんとうらい)とほからず 如来を拝見うたがわず (浄土和讃) 〈現代語訳〉 母親の愛情が注がれて子どもが母親を懐(おも)い慕うように、如来の慈悲が受けいれられ…

死に順番はありませんが・・・

死に順番があれば、どうですかね。次は、私が死ぬ番と明確になることで、戦々恐々とした生活(死刑宣告を受けたような)になるかもしれません。あるいは、自分の死について、よく考えるようになるかもしれません。 残念かどうかは置いておきまして、死に順番…

一大問題(死んだらどこへ逝くか?)

― 五木さんは、自分なりの死生観を持つ、それが大事だと、本の中でお書きになっていらっしゃいますけれど、これはどういうことですか。 五木: 結局、人間は、老いて、そしてその後はこの世からいなくなっていくわけですから、そのことをただ漫然と考えてい…

阿弥陀さまと私

かなり前ですが、阿弥陀さまに救われたという人の映像(ビデオ)を見たことがあります。病床に伏せる方が、「往生スッキリ、往生ハッキリ」という言葉を繰り返している姿でした。とても衝撃的でした。阿弥陀さまに救われると、「こうなるのだな!」と。 ただ…

人生100年時代といわれますが・・・

人生100年時代といわれます。ただそれは、世間一般にいわれていることでありまして、自分自身に落とし込んだ場合はいかがでしょうか。 私も人生折り返し地点を越えています。以前より、死を意識する機会が増えました。多分それは、身近な人の死を多く経験す…